シロアリ駆除に効果的なバリア工法とは?メリット・デメリットを解説

公開日:2023/08/01  最終更新日:2023/06/16

シロアリ問題に頭を抱えている人もいるでしょう。シロアリ駆除業者を探すなかで、なじみのない専門用語を目にすることがあるはずです。バリア工法もきっとそのひとつでしょう。今回の記事では、バリア工法とは何かという基本から、メリット、デメリットについても解説します。今後の問題解決の参考にしてください。

シロアリ駆除のバリア工法とは

シロアリは、実に約3億年以上も前から、地球上に存在しているといわれています。それでも、大事な住まいを食い潰され、果ては倒壊の憂き目に遭わされては話になりません。

事前の対策として、シロアリ駆除を本格的に検討する必要があります。シロアリ駆除の代表的な工法は、バリア工法とベイト工法の2種類です。

バリア工法は、いわば昔からある一般的なやり方で、木部処理と土壌処理がメインです

ドリルで木材に穴を開け、薬剤を注入、あるいは散布して、建物内部に侵入しようとするシロアリをシャットアウトする方法です。工法名にあるように、薬剤バリアを張り巡らせて、シロアリからの攻撃を守る、とイメージすればわかりやすいかもしれません。

実際の作業は床下が主ですが、シロアリが好む玄関や浴室などでも行われるケースがあります。ちなみに、困難な作業をともなうものなので、経験や技術力のレベルが問われる工法です。

一方、ベイト工法とは、侵入を防ぐ意味が濃いバリア工法と違い、シロアリの根絶を目的としています。1980年頃にアメリカで開発され、餌を巣に持ち帰るシロアリの習性を踏まえたうえで、毒餌を仕掛け、根絶させる方法です。シロアリの侵入を防ぐか、根絶させるか、2つの工法にはそれぞれ目的の違いがあることを頭に入れておきましょう。

バリア工法の仕組みとは?メリット・デメリットも解説

次は、バリア工法の仕組みについて、具体的に説明していきましょう。

バリア工法では、薬剤による木部処理と、土壌処理が大きな柱となっています。簡単にいうと、前者は木材に対するアプローチで、後者は床下の土壌対策です。

木部処理は、木材に穴を開け、薬剤を注入する穿孔処理と、木材の表面に薬剤を散布する吹付処理、2つの段階があります。土壌処理には、3種類あります。

家の基礎内の土壌へ帯状に薬剤散布する帯状散布、土壌全体に行き渡るように薬剤を散布する面状散布、高圧噴霧器などを使って土壌内部へと薬剤を注入する加入注圧です。

いずれも、シロアリの侵入を防ぐために欠かせない作業です。バリア工法のメリットは、駆除費用が割安で、即効性があり、再発予防率が高まることです。また、1回の施工で完了するうえに、5年間の保証があるのも魅力的です。

もちろん、メリットがあれば、デメリットも存在します。なかでもいちばん気がかりなのは、薬剤を注入、散布するために、建物の壁や床に穴を開ける必要があることでしょう。

施工途中、あるいはそのあとの換気が欠かせず、使用する薬剤によっては、室内までにおいが残るケースがあることもあります。

一般的な傾向としては、プロのシロアリ業者の多くは、バリア工法を採用しています。メリット、デメリットを比較検討したうえで、もっとも適切な駆除方法を選んでみてください。

バリア工法でシロアリ駆除をする前に知っておきたいこと

最後に、バリア工法でシロアリ駆除する前に、注意すべき点を確認しておきます。

まず、バリア工法は、もともとシロアリの根絶を目的としているわけではないことを知っておきましょう。バリア工法の狙いは、あくまで建物内部へ侵入するシロアリを防ぐことにあります。すでに侵入を許している場合は、適した方法とはいえません。

薬剤を直接建物に散布するスタイルなので、においが気になったり、アレルギーなど健康面での影響があったりすることもあります

もし化学物質に対して過敏に反応してしまう人は、毒餌を使って根絶させるベイト工法を検討してみるのもよいでしょう。

シロアリ駆除を依頼する際は、家の建築年数やどの程度の被害レベル状況なのか、事前にしっかり調べたうえで取り組むことが、よりよい結果を得る秘訣です。その方法のひとつとして、バリア工法があります。

まとめ

安全で健やかな暮らしとシロアリ駆除は、切っても切れない関係にあるのは事実でしょう。目に見えるかたちで被害が出た段階では、すでに手遅れで、やがて、倒壊も含めた最悪のケースにもつながりかねません。大切な住まいを健康的に維持するためにも、シロアリ問題を解決させる必要があります。今回の記事では、シロアリ駆除におけるバリア工法の基本的なことやメリット、デメリットについても紹介しました。バリア工法は、根絶ではなく、シロアリの侵入を防ぐことが目的です。主なメリットは費用の安さと即効性、デメリットには建物そのものに穴を開ける場合があること、などがあります。よい面と悪い面をそれぞれ考えたうえで、かけがえのない我が家を守る対策として、いちばん効果的な工法を選んでみてください。

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