シロアリが住み着く家の特徴は?初期症状を解説

公開日:2023/12/15  最終更新日:2023/07/14


我が家のシロアリ対策は万全ですか?シロアリの繁殖力は非常に強く、放っておくと、建物が壊れるなどの甚大な被害が生じます。家の安心安全を揺るがすシロアリ問題には本腰を入れて対処したいものです。今回の記事では、参考材料として、シロアリの生息環境について解説します。一読したうえで、これからの対策に役立ててみてください。

シロアリが好む環境

駆除を含め、入念な対策を実施する前に、シロアリについてよく知ることが大切です。もともとシロアリは自然界に生息する昆虫で、枯死した木や落ち葉などを分解し、土にかえす非常に重要な役割を担っています。

同時に黒蟻の餌になるなど、生命の営み、食物連鎖の中で欠かせない存在でもあります。代表的な種類は、ヤマトシロアリとイエシロアリで、日本におけるシロアリ被害の90%以上がヤマトシロアリによってもたらされています。そんなシロアリですが、どんな環境を好んで住み着くか、知っていますか?

キーワードは、湿度の高さと気温、そして日陰です。3つの条件を家の各場所に当てはめてみると、風呂場や洗面所、トイレ、キッチンなど、水に関係するところで発生しやすくなっています。また、雨漏りの修復など、きちんとメンテナンスしていなかったり、シロアリ駆除の薬剤効果が切れる5年が過ぎても放置していたり、床下の土壌が湿っていたりする家は、シロアリにとって絶好のターゲットです。

さらにいうと、建物のある土地がかつての山林や川、谷だった場所も、シロアリの生息条件と合致します。上記したポイントを把握したうえで、しっかりとした対策を立てましょう。

シロアリが住み着いた時の初期症状

シロアリ対策で肝心なのは、異変が表れた段階で早急に対応することです。以下に挙げる初期症状をあらかじめ頭に入れておきましょう。いちばんわかりやすい例は、春から夏にかけての時期に、庭先や室内で羽アリを見かけたときです。姿を発見した時点で、まわりにシロアリの巣があるか、新しく巣をつくろうとしているか、両面で高い可能性があります。

また、羽アリは地面に降り立つと羽を落とす習性があるので、もしそこらに羽が落ちていたら、シロアリが近くに暮らす何よりの証拠です。ほんの少し乗っただけで部屋の床が軋んだり、へこんだりするケースも、シロアリによって床下の木材が侵食されている結果といえます。

似たような症状として、畳が妙にやわらかくなっている状態も、シロアリ被害を疑うべき兆候です。外見だけではわからないものもあります。たとえば、家の壁や柱を試しに叩いてみてください。ポコポコという空洞音が響いてきたら、内部でシロアリが暴れ回っている証です。

これら以外にも、ドアの建てつけがいつの間にか悪くなっていたり、シロアリの通り道、いわゆる蟻道があったり、玄関や風呂場の色が変わっていたりする状態も、シロアリが勢力拡大中といわなければなりません。日頃から家の内外の変化を注意深く観察して、できるだけ早いうちに初期症状に気づきたいものです。

症状があったら冬でも点検を

シロアリは4~9月頃に最も活動的になり、蟻やテントウムシ、カメムシなど、ほかの虫と違って冬眠しません。つまり、年間を通じて動き回っているわけで、冬だからといって安心していられないのが現状です。

ちなみに、ヤマトシロアリは1日で25個以上、イエシロアリは1日300個ほどの卵を産み続けます。この数字だけを見ても、早めに手を打つべきことが理解できるはずです。大半の生きものの動きが停滞する冬であっても、油断は大敵です。放置しておけば、知らない間に、巨大シロアリ帝国を築かれてしまう危険性すらあります。寒さに気乗りしないかもしれませんが、冬場にシロアリの姿や蟻道と呼ばれる痕跡を発見したら、即座に専門業者に点検を依頼するようにしましょう。

シロアリ駆除には、バリア工法とベイト工法の2種類があります。前者は、床下などに薬剤を散布し、後者は、シロアリの習性に基づいて毒餌によって巣を壊滅させる方法です。それぞれの特徴やコスト、家の状況を検討したうえで、いちばんピッタリな工法を選んでみてください。

まとめ

いかがだったでしょうか。シロアリは建物を支える木材を食べ尽くし、やがて倒壊に陥れるほどの破壊力をもっています。たとえば、気づかない間に被害が進行した状況で、大地震が起こった場合、全壊のリスクは否定できません。シロアリ対策を万全にするということは、家の健康、すなわち、耐震力を維持することにもつながります。今回の記事では、シロアリが生息しやすい環境と被害の初期症状について解説しました。

家の中で羽アリを見つけたり、床が軋んだり、柱や床を叩いたとき、軽い音が聞こえたりすれば、すでにシロアリ一家にロックオンされています。最小限度の被害に食いとどめるためにも、家の内外を総点検し、異常があれば、すぐに専門業者に相談するようにしましょう。

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