シロアリと羽アリの違いって?見分けるポイントと注意点を解説
公開日:2023/09/15 最終更新日:2023/06/16
家で見かけると、嫌な気持ちになるシロアリと羽アリ。とくにシロアリは住宅に大きなダメージを与えるため、大切なマイホームが損傷する場合があります。とはいえ、シロアリと羽アリの見た目は似ているため、見分け方に悩むこともあるでしょう。この記事では、シロアリと羽アリの見分け方・注意点についてご紹介します。
見間違いやすい?シロアリと羽アリの違いとは
シロアリの見た目はアリに似ていますが、アリの仲間ではなく、まったく別の昆虫です。シロアリと羽アリには、どのような違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴を見ていきましょう。
シロアリとは
シロアリは主に23種類に分けられますが、もっとも多くの被害報告が出ているのは、ヤマトシロアリです。
ヤマトシロアリは、北海道北部を除いた日本全国に生息しています。4月~5月ごろがもっとも活発になる時期で、湿気の多い木材のなかに巣を作ります。
アリのように自分たちで食事を運ぶことはなく、巣の近くにある木材を食事にしている場合がほとんどです。浴室やキッチンなどの湿気の多い場所は、ヤマトシロアリの好物といえるでしょう。
基本的には地上に出ることがほとんどありませんが、4月~5月の活動時期のみは繁殖するために、外に出ることがあります。家の近くで見つけた場合は、すでに建物内に数万匹以上が住みついていると考えた方がよいでしょう。
また、ヤマトシロアリの次に被害報告の多いイエシロアリは、6~7月ごろが活動時期です。ヤマトシロアリと同様、湿った木材を好みますが、ヤマトシロアリよりも行動が活発で、家全体に住みつくことがあり、食欲も旺盛です。
羽アリとは
アリに羽がついたものの総称を羽アリと呼びます。シロアリは寸胴ですが、羽アリはくびれがあることが特徴です。
春先から、冬のはじめごろまで活発に活動しています。羽アリは、シロアリのように家に被害を加えることはありません。また、人体に被害を与えることもなく、ほとんどの羽アリが無害といえます。
ただし、オオハリアリの羽アリに関しては、毒をもっているので、手で触ると皮膚が腫れ上がる場合があります。
シロアリと羽アリの見分け方と注意すべき点
シロアリと羽アリの特徴を上記で解説しましたが、どうやって見分けたらよいのでしょうか。ここでは、シロアリと羽アリの見分け方・注意したいポイントについて解説します。
シロアリの判断方法
シロアリの触角は、直線的なケースが多いです。また、羽の模様が薄く、わかりにくいところもシロアリの特徴です。
4枚の羽がありますが、それぞれの大きさは同じぐらいで、羽が取れやすいところもあります。
羽アリの判断方法
羽アリの触角は、くの字に曲がっていることがほとんどです。また、羽の模様がはっきりしており、目視でも確認できるぐらいです。
羽のサイズが同じぐらいのシロアリとは違い、羽アリは上の羽が大きくて下の羽が小さい特徴があります。
見極めるときの注意点
色や大きさで判断することは難しいのが、シロアリと羽アリです。シロアリという名前だから白色な体をイメージするかもしれませんが、種類によっては茶色っぽいシロアリもいます。
シロアリと羽アリを見つけたときの対処法
シロアリを撃退するスプレーが市販で売られていますが、大きな効果は得られません。完全に駆除することは難しいため、プロの業者にお願いすることがもっとも有効だといえるでしょう。
羽アリの場合は、除草剤で対応できる場合もあります。以下で、解説します。
シロアリの対処法
家のなかでシロアリの羽を見つけたら、専門業者に依頼するのがもっとも有効です。すでに木材を食料としている可能性が高く、住宅に大きなダメージを与えている恐れがあるため、速やかに専門業者に相談しましょう。
また、住みついている数は数万匹以上のケースが多く、床下や柱を自分で確認することは困難なので、プロに駆除を依頼して、住宅を守ることが大切です。
無料で調査を行う業者も多いため、気になることがあれば相談することをおすすめします。
羽アリの対処法
自分で羽アリを駆除する場合は、防虫除草剤の使用がおすすめです。防虫除草剤のなかには、殺虫剤として活用できるものがあり、外にいる羽アリの駆除にピッタリです。
駆除するだけでなく、羽アリの棲家を作りにくくする働きもあるので、駆除と予防が同時にできます。
予防方法はある?
シロアリ・羽アリともに古くなった木材を好むため、使わない木材があれば速やかに撤去しましょう。
もし使用する木材がある場合は、積極的に殺虫剤を撒いてシロアリの侵入を予防することが大切です。殺虫剤は完全に駆除することはできませんが、予防することは効果的です。そのため、定期的に殺虫剤を撒くようにしましょう。
まとめ
シロアリと羽アリは、そもそも昆虫の部類が異なります。見た目は似ていますが、住宅に影響を与えない羽アリとは違い、シロアリは住宅に危害を加えます。そのままシロアリを放っておくと、木材が空洞になってしまい、建物に大きな損傷を与えるため、シロアリの羽や活動時期に目撃したら、早急に専門業者へ相談しましょう。羽アリについては、自分で対処できることもありますが、数が多いと対応は難しくなります。そうした場合も、プロに相談することをおすすめします。